旅行先でスーツケースから荷物を出したいのに鍵が開けられないのは本当に焦りますよね。開かない理由は、鍵を落としてしまったり暗証番号を忘れてしまったりとさまざまでしょう。解錠するために大事なスーツケースを壊すことになってしまっては、せっかくの楽しい旅行も台無しです。
今回の記事では、スーツケースの鍵が開かなくなる原因と開け方、注意点などについて詳しく解説します。
よくあるスーツケースでの鍵のトラブル
スーツケースの鍵が開かなくなってしまう原因には以下のようなものがあります。
- ①鍵をなくした
- ②鍵が壊れた
- ③スーツケースが歪んでしまった
- ④TSAロックが誤作動した
これらの鍵のトラブルに対応するためには、スーツケースの種類や状況に応じた対処方法を取る必要があります。
①鍵をなくした
鍵をなくしてしまった場合、スーツケースを開けることができません。スーツケースメーカーに問い合わせてスペアキーを取り寄せたり、専門の鍵業者に依頼する必要があります。
※ファスナータイプのスーツケースに限り、無理やりこじ開ける方法があります。後述します。
②鍵が壊れた
スーツケースの鍵は金属製なので衝撃や熱によって壊れてしまうことがあります。鍵が曲がったり欠けたりした場合にはメーカーや鍵業者に相談し、鍵の修理や交換を依頼しましょう。
③スーツケースが歪んでしまった
スーツケースが外部からの強い衝撃や圧力によって歪んでしまう場合もあります。そうすると鍵が正常に作動しなくなり、鍵を開けることができません。この場合もメーカーや修理業者に依頼してスーツケースを修理する必要があります。
④TSAロックが誤作動した場合
アメリカの空港では、安全保障上の理由からスーツケースにTSAロックという特殊な鍵をかけることが求められます。TSAロックが誤作動してしまった場合は、鍵を解除することができません。この場合は解錠のための専用キーを使用するか、メーカーに相談する必要があります。
スーツケースを無理やり開けるのを止めるべき理由
焦る気持ちは分かりますが自分で無理に開けるのは止めましょう。無理やりスーツケースを開けようとすると、スーツケースの本体や中身を傷つけてしまう可能性があるからです。
特にナイフやはさみ、ドライバーなどの道具を使って開けようとすると、切り傷や凹みなどのダメージが生じることがあります。さらに無理に開けることで「鍵が切れてしまう」場合もあるので注意が必要です。
TSAロックの鍵を無理に開けようとすると「誤作動」を起こしてしまい、専用のキーでなければ開けられなくなってしまうため気を付けてください。無理やり開けるのではなく、他の方法を試してみましょう。
【緊急時以外はNG】スーツケース種類別の鍵の開け方
①【ジッパータイプ】スーツケースの鍵の開け方
ジッパータイプのスーツケースとは、開閉部にジッパーがついているものを指します。実はこのタイプのスーツケースの鍵が開かなくなった場合に限り、”ある道具”を使ってこじ開ける方法があるのです。
(これは悪用厳禁です)
ジッパータイプのスーツケースを開ける方法として、以下の手順を参考にしてください。
- 1.細くて硬い道具を用意する。
(例えばキリやピンセット、ボールペンなどの先端部分が使えます。)
- 2.道具の先端をジッパーの左右に噛み合った歯と歯の間に差し込みます。
- 3.先端をゆっくりと押し込み、歯の噛み合わせが外れるまで続けます。
- 4.歯の噛み合わせが外れたら、ジッパーに沿ってやや力を入れ左右に動かしてスーツケースを開けます。
道具を差し込む際にスーツケースの素材を傷つけたり、ジッパーを破損させたりしないように注意してください。また先程もお伝えしましたが、これは一時的な対処法であり、修理が必要な場合は専門家に依頼するようにしてください。
②【ダイヤルロック式】スーツケースの鍵の開け方
スーツケースの暗証番号を忘れてしまった場合、以下の方法を試すことができます。
- 1.設定したことのある番号を試す
まずは自分がよく使う暗証番号を試してみましょう。自分の誕生日や記念日など覚えやすい番号を使っている場合があります。
- 2.思い当たる番号から少しずつズラらして試す
自分が設定した番号から少し数字をずらした番号を試してみましょう。弾みで番号をずらしてしまった可能性があるため、開けられるかもしれません。
- 3.最後まで1桁ずつズラして試す
1桁ずつ暗証番号を変えながら、全ての組み合わせを試していく方法もあります。ただし、かなりの時間と根気が必要です。
- 4.暗証番号のリセットを試みる
スーツケースには暗証番号のリセットスイッチが備わっている場合があります。説明書を確認し、リセット方法を試してみましょう。一般的にはスイッチを押したまま番号を変更できるケースが多いです。
以上の方法でも解錠できない場合は、鍵の専門業者に依頼することもできます。
③【シリンダータイプ】スーツケースの鍵の開け方
スーツケースの鍵には鍵穴にキーを挿し込んで解錠するタイプもあります。一般的な玄関ドアなどでもよく見られる、ギザギザがついた鍵や丸い窪みがあるディンプルキーが使われます。
鍵を失くして開けられなくなった場合には、スペアキーを取り寄せることが確実な方法です。鍵穴や周辺に鍵の番号が刻印されている場合は、同じ形のスペアキーを購入して開けることができます。
ピッキングなどの方法もあるのですが、それには専門的な知識や技術が必要なので現実的ではありません。素人がシリンダータイプの錠前を壊さずに解錠するのは難しいため、開けることができなくなった場合は、鍵業者に相談することがおすすめです。
TSAロックとは
TSAロックとは、アメリカの航空保安局(Transportation Security Administration)が定めた航空機の荷物検査のための鍵の規格に準拠した鍵を使用する荷物ロックのことです。TSA職員が荷物検査の際に「TSAロックの鍵専用のマスターキー」を使って簡単に開錠できる仕組みで、強制的に開錠された際に鍵を壊すことなく開錠できるようになっています。
TSAロックはアメリカへの旅行者が荷物を保護しながら、アメリカ航空保安局の規定に適合することができる「必須アイテム」だと言えるでしょう。
TSAロックの開け方について
TSAロック付きのスーツケースが開かない場合は、以下の手順を試してみてください
- 1.キーの調整
まずはキーを完全に差し込んでから回してみてください。キーが完全に差し込まれていない場合、鍵穴が回らないことがあります。
- 2.正しい暗証番号を入力する
スーツケースに設定されている正しい暗証番号を入力してみてください。暗証番号が正しくない場合はスーツケースが開けられません。
- 3.近い番号を試す
記憶している番号と似た番号を試してみてください。暗証番号が設定されている場合、一度に1桁ずつ数字がずれている可能性があるため、番号を少しずつ変更することで解除できることがあります。
- 4.鍵穴の掃除
鍵穴にごみや異物が詰まっている場合にも正常に鍵を回せないことがあります。鍵穴をクリーニングして鍵を挿入しやすくすることをお勧めします。
- 5.鍵の専門業者に相談
上記を試してもスーツケースが開かない場合には鍵業者へ相談することも有効です。数千円程度でスピーディーで確実に問題を解決することができます。
旅行中に鍵をなくした時の対処法
旅行中に鍵をなくした時にはどうしたら良いのでしょうか。対処法について解説します。
空港のリペアショップに依頼する
空港のリペアショップに依頼することができます。設置されているのは一部の空港に限られますが、壊れたスーツケースやバッグを修理するための便利な方法の一つです。
空港のリペアショップでは修理に必要な部品や工具を揃えており、熟練した修理技術を持ったスタッフが対応してくれます。
費用は修理の内容や部品の種類によって異なりますが、一般的に3,000円〜6,000円程度となっています。急ぎで修理を依頼する場合や夜間や週末に修理を依頼する場合は、追加で料金がかかる場合があるので確認してみましょう。
鍵の業者に依頼する
空港や旅行先でも鍵の交換業者に依頼することが可能です。電話一本で駆けつけてくれるのでとても安心できるサービスだと言えるでしょう。
鍵業者は鍵のトラブルに関する幅広い知識や経験を持ち、迅速かつ正確に解決することができます。また、鍵や錠前に関する専門的なツールや機器を持っているため、短時間で鍵開けができることが可能です。
鍵を壊すことなく鍵開けができ、スムーズにトラブルを解決できるのは鍵業者へ依頼する一番のメリットだと言えます。スターキーロックのような鍵業者では、24時間365日体制で鍵開けサービスを提供しており、たいていの場合は電話してから1時間前後で解決できます。
鍵業者によって異なりますが、鍵開けの費用は基本的には時間単位で請求され、費用相場は8,000円〜程度が一般的な相場です。夜間や休日などの非常時に鍵開けを依頼する場合は、追加料金が発生することがあるので依頼前に確認してみましょう。
鍵業者によっては信頼性に欠ける業者も存在するため、事前に口コミや評判を調べるなどして、信頼できる業者を選ぶことが重要です。スターキーロックは首都圏を中心に鍵に関するトラブル対応を行っております。お困りの際にはお気軽にご相談ください。