夏休みを迎え、新しい住まいを探す際は、利便性や家賃だけでなく、防犯性も重要な検討ポイントになります。
本記事では、賃貸探しの重要なポイントと防犯性について詳しくまとめました。
住むエリアを決める上で意識すべきポイント
まずは住みたいエリア・街を決めましょう。これは読んでいる方の重要視しているポイントによって異なってきます。
まず立地と交通アクセスを考えてみましょう。通う学校や入社する会社に近い事や、電車やバスなど交通面での利便性が高い街を念頭に置いて探してみるのも良いでしょう。通勤時間が短いことで、毎日の生活にゆとりが生まれます。
経済的な要素も重要です。家賃を抑えたいのであれば郊外エリアで探してみるのも良いでしょう。都心部から離れることで、同じ予算でもより広い間取りや設備の充実した物件を見つけることができます。
防犯面を考えるのであれば、できるだけ治安が良いとされるエリアをその都道府県で調べた上で賃貸探しを始めるのが良いと思います。地域の犯罪発生率や街灯の設置状況、夜間の人通りなどを事前に調べておくことが重要です。警察署や交番の所在地もチェックしておくと、いざという時の安心材料になります。
実際の下見の重要性について考えてみましょう。上記で重要視するポイントが決まったら対象のエリアで営業されている不動産屋に相談してみましょう。また、周囲のエリアを直接、自分で見て回る事もお勧めします。
実際に足を運ぶことで、最寄り駅からの道のりの安全性、周辺のコンビニやスーパーの営業時間、街灯の設置状況、商業施設の充実度、地域の雰囲気や住民層などを確認できます。特に女性の場合は、夜間の一人歩きでも安心できる環境かどうかを実際に歩いて確認することをお勧めします。
筆者はデパートなど商業施設が地域で充実しているのを見て決めていました。商業施設が充実している地域は、人通りが多く、夜間でも比較的安全なことが多いです。また、近隣に学校があるエリアも、見守りの目が多く安全性が高い傾向にあります。
賃貸の防犯で意識するポイント
不動産屋で相談し、借りたい家が見つかったら不動産屋で確認するポイントが2点有ります。
鍵交換の確認について説明します。入居に伴い鍵が交換されるかと鍵の種類です。鍵交換は基本的に貸借人が変わった際にされていますが念のため確認してみましょう。前の入居者が合鍵を作っている可能性もあるため、必ず新しい鍵に交換されているかを確認することが重要です。交換費用が入居者負担の場合もあるので、契約前に確認しておくことをお勧めします。
鍵の種類については、ディンプルキーが防犯性が高く当社でもお勧めしている鍵になるのでディンプルキーを導入しているか確認してみましょう。費用面が気になる方は初期費用に含まれているかも聞いてみるといいかもしれません。また、スペアキーの作成料金についても事前に確認しておくと良いでしょう。
ディンプルキーの特徴と防犯性
ディンプルキーとは何でしょうか。ディンプルキーには以下の特徴があります。鍵の挿しこむ部分に丸い凹凸のくぼみが複数ついている、表裏に同じ凹凸のくぼみがあるのでどちらの向きでも差し込める為、扱いやすいという点があります。
呼び名については、英語で小さなくぼみをdimple【ディンプル】と呼ぶのでそこから来ています。従来のギザギザした鍵とは異なり、より精密な加工技術が必要となるため、複製が困難という特徴もあります。
優れた防犯性能について説明しましょう。ディンプルキーはピッキングに対する耐性が高く、シリンダータイプの鍵としては最も高い防犯性能を誇ります。ディンプルキーは複雑な構造を持つため、ピッキングをしようとしても時間がかかるのです。
ピッキング時間を比較すると、通常のギザギザタイプの鍵は約1分程度、ディンプルキーは約10分以上となります。この時間差は非常に重要で、侵入に5分以上の時間がかかると、約7割の侵入者があきらめるというデータがあります。ディンプルキーの賃貸を選ぶだけでも窃盗犯の侵入への抑止力となり、防犯性が高いと言えます。また、ディンプルキーは耐久性も高く、長期間使用しても性能が劣化しにくいという利点もあります。
忙しい方への賃貸アプリ活用
不動産屋へ行きたいけれど余り時間が取れない。遠方への転居になるので事前に向かうことが難しい。そのような場合もあると思います。その場合は、賃貸アプリを利用するのがベストです。
忙しい方にとって賃貸アプリの活用は非常に便利です。不動産屋へ行きたいけれど余り時間が取れない、遠方への転居になるので事前に向かうことが難しい、そのような場合もあると思います。その場合は、賃貸アプリを利用するのがベストです。
賃貸アプリでは、市長区村などエリアでの検索や駅名からの検索が簡単に行えます。また、金額の下限上限を設定して検索も可能です。通勤時間や乗り換え回数での絞り込み、ペット可物件の検索など、自分の希望条件に合わせた細かな設定ができるのも大きなメリットです。
上述した防犯対策が整った物件も検索出来ますので方法をご紹介します。これは利用するアプリによって異なりますが、条件検索でセキュリティの項目にディンプルキーや防犯キーといった項目があります。
主要な防犯機能検索項目としては、ディンプルキー、防犯カメラ、オートロック、防犯ガラス、監視システム、セキュリティ会社との連携などがあります。先ほどは、ディンプルキーについてのみ触れましたが、この様に防犯カメラ・オートロック・防犯ガラスなどセキュリティ対策を充実させたいのであればぜひチェックを入れて探してみてください。
さらに、最近では顔認証システムや宅配ボックスの設置、管理人の常駐なども防犯対策として注目されています。これらの設備があることで、不審者の侵入を防ぎ、住民の安全を守ることができます。
物件の構造と立地による防犯対策
防犯対策を考える際は、鍵だけでなく物件の構造や立地も重要な要素になります。まず、階数について考えてみましょう。1階は侵入しやすい反面、避難しやすいという利点があります。2階以上は侵入が困難ですが、ベランダや非常階段からの侵入リスクもあります。3階以上になると侵入は困難になりますが、エレベーターの有無や階段の安全性も確認しておきましょう。
角部屋は窓が多く明るい反面、侵入経路も多くなります。中部屋は窓が少ないものの、隣人との距離が近く、何かあった際の声が届きやすいという利点があります。
建物の周辺環境も重要です。人通りの多い通りに面している物件は、自然な監視効果が期待できます。一方で、静かな住宅街では不審者が目立ちやすいという利点があります。近隣に24時間営業のコンビニや交番があると、緊急時の対応がしやすくなります。
入居後の防犯対策
賃貸物件に入居した後も、自分でできる防犯対策があります。補助錠の設置は、賃貸でも比較的簡単に行える防犯対策です。ドアスコープカバーの設置により、外から室内を覗かれることを防げます。
窓には防犯フィルムを貼ることで、ガラスの破壊を困難にできます。また、窓用の補助錠や防犯ブザーの設置も効果的です。ベランダには物干し竿を防犯対策として活用することもできます。
日常的な防犯意識も大切です。帰宅時は周囲を確認し、不審者がいないかチェックしましょう。宅配便の受け取りでは、チェーンをかけたまま身元確認を行うことが重要です。SNSでの位置情報の公開は控え、在宅パターンを読まれないよう注意しましょう。
防犯対策にかかる費用について
防犯対策にはある程度の費用がかかりますが、安全への投資と考えることが重要です。ディンプルキーへの交換費用は1万5千円から3万円程度が相場です。補助錠の設置は3千円から1万円程度で可能です。
防犯カメラやオートロックが付いている物件は、家賃が5千円から1万円程度高くなることがありますが、安全性を考慮すると妥当な投資と言えるでしょう。防犯対策の費用は、実際に被害に遭った時の損失と比較して検討することが大切です。
嫌な思いをしてから引っ越す……となるとかなり労力が居るのであらかじめこだわった方が良いかもしれません。
まとめ
防犯対策を意識した賃貸探しのポイントは以下の通りです。
1. 自分が重要視するポイントを決めておく
立地、交通アクセス、家賃、防犯性のバランスを考える
2. ネットで済むエリアの治安についてチェックする
犯罪発生率や地域の特徴を事前に調べる
3. 可能であれば居住予定の地域に訪れて周辺地域を見て回る
実際の雰囲気や安全性を肌で感じる
4. 不動産屋・賃貸アプリで条件を定めて居住先を決める
防犯機能を重視した条件設定で検索する
5. 入居後も継続的な防犯対策を心がける
自分でできる範囲での防犯対策を実施する
皆様が良い新生活のスタートができることをお祈りしています。防犯対策は住み始めてからでは遅いことも多いため、賃貸探しの段階から意識して取り組むことが大切です。安全で快適な住環境を手に入れるために、本記事で紹介したポイントをぜひ参考にしてください。