9月も中旬に入り、日中はまだ暑さが残るものの、朝晩は過ごしやすくなってまいりました。季節の変わり目は何かと慌ただしく、つい鍵を忘れてしまうこともあるかもしれません。
家の鍵を紛失したり、室内に置き忘れてしまった際、多くの方がインターネットで「鍵開け サービス」と検索するでしょう。しかし、ここに大きな落とし穴があります。近年、出張鍵開けサービスに関する料金トラブルが急増しており、当初の想定を大幅に超える高額請求に悩む消費者が後を絶ちません。
こうした問題は報道でも取り上げられており、実際に「鍵開け2,200円〜」の広告を見て依頼した女性が10万円を超える請求を受けたケースなどが話題になっています。
実際のトラブル事例
ケース1:広告表示と実際の請求額の大きな乖離
「鍵開け2,000円〜」という広告を見て依頼したAさん。作業員が到着し、「この鍵は特殊なので追加料金がかかります」と言われ、最終的に8万円を請求されました。断ろうとすると「もう作業を開始したのでキャンセル料が発生します」と言われ、やむなく支払うことになりました。
ケース2:事前説明なしの高額請求
深夜に鍵を紛失したBさんは、夜間も対応している業者に連絡。「見積もり無料・最安」等の表示を信じて依頼しましたが、作業終了後に12万円を請求されました。事前の料金説明は一切なく、支払いを拒否すると「警察を呼ぶ」と脅されたといいます。
ケース3:録音で断りにくい状況を作られたケース
最近報道された事例では、業者が到着後すぐに「やり取りを録音します」と断りにくい雰囲気を作り出し、疲労困憊状態の依頼者に対してタブレットで技術料金表を見せながら高額請求を行った事例もあります。わずか15分の作業で10万円を超える請求を受けることもあるのです。
なぜこんなに高額になるのか?料金設定のカラクリ
1. インターネット広告費用の転嫁
鍵の開錠を行う業者の中には、WEB検索で上部に表示をする様に広告費を支払っています。
この広告費は、最終的にお客様への請求額に上乗せされています。
又、総ての業者がそうではありませんが、「安く見せて集客し、現場で高額請求する」という悪徳業者もこういった広告などを利用している場合も有ります。
2. 複雑な料金体系による価格の積み上げ
悪質な業者は、以下のような細かい項目で料金を積み上げます:
- 基本料金:2,000円〜5,000円
- 出張費:3,000円〜8,000円
- 技術料:10,000円〜50,000円
- 特殊工具使用料:5,000円〜20,000円
- 時間外料金:5,000円〜15,000円
- 難易度加算:10,000円〜30,000円
本来、鍵開けサービスはこれらすべてを含めて一つの料金で提示すべきです。
細かく分けて請求する業者は、最初から高額請求を狙っている可能性が高いと言えるでしょう。
3. 緊急時の心理を利用した価格設定
「今すぐ開けないと大変なことになる」「他の業者を呼び直すと更に時間がかかる」といった緊急時の焦りや疲労を利用して、冷静な判断ができない状況で契約を迫る手法も使われています。
重要:2021年から適用可能になったクーリング・オフ制度
朗報があります。
2021年8月から、鍵開けサービスの高額請求に対してクーリング・オフ(契約の取り消し)ができるようになりました。
なぜクーリング・オフができるようになったのか
背景:消費者トラブルの急増 2010年代後半から、鍵開けサービスの高額請求に関する消費者相談が急激に増加し、社会問題となりました。
従来の問題点
- 鍵開けサービスは「消費者が自ら業者を呼んだサービス」とみなされ、クーリング・オフの対象外でした
- しかし実際は、業者が現地で高額料金を提示し、緊急事態で冷静な判断ができない状況を利用していました
消費者庁の見解変更 2021年8月、消費者庁が法律の解釈を見直しました。鍵開けサービスは「消費者に十分な検討時間を与えずに契約させる」という点で訪問販売と同じ性質を持つため、クーリング・オフの対象とすることが決定されました。
新しい制度の概要
クーリング・オフ期間:契約から8日間
- 8日以内であれば無条件で契約解除可能
- 業者はクーリング・オフについて書面で説明する義務があります
- 違反した業者には行政処分の可能性があります
対象となるケース
- 事前に十分な料金説明がなかった
- 現地で急に高額な料金を提示された
- 緊急事態で冷静な判断ができない状況を利用された
実際の返金成功事例
前述の報道事例では、10万円を超える請求を受けた女性が消費生活センターに相談し、適切な手続きを行うことで約8万円の返金を受けることに成功しています。
返金までの流れ:
- 消費生活センターに電話相談(188番)
- 契約解除通知書を作成・送付
- わずか1週間後に約8万円が返金された
このように、泣き寝入りする必要は全くありません。
トラブル回避のための具体的対策
1. 業者選びの基本
信頼できる業者の特徴:
- 住所と電話番号がはっきり記載されている
- 料金体系が明確で、総額がわかりやすく表示されている
- Googleマイビジネスで多くの具体的な評価を受けている
- 地域で長年営業している実績がある
避けるべき業者:
- 「○○円〜」としか書いておらず上限が不明
- 住所が記載されていない
- 評価が少ない
2. 依頼前の必須確認事項
電話で必ず確認すべきこと:
- 「一般的な住宅の鍵で、最大でもいくらまでですか?」
- 「作業前にキャンセルした場合の料金は?」
- 「追加料金が発生する可能性はありますか?」
- 「作業時間はどの程度ですか?」
- 「支払い方法は現金のみですか?」
3. 作業当日の注意点
業者が到着したら:
- 作業前に見積書をもらう(料金変動が無い旨の説明が有れば必要ありません)
- 作業内容と料金を詳しく説明してもらう
- 不明な点があれば作業開始前に確認する
4. 高額請求を受けた場合の対処法
もし予想外の高額請求を受けたら:
- その場での支払いは避ける(「検討します」「家族に相談します」)
- 業者の会社名、担当者名、連絡先をメモする
- 領収書を必ずもらう
- 速やかに消費生活センター(188番)に相談する
消費生活センターの活用方法
全国共通の相談窓口
消費者ホットライン:188番(いやや)
- 全国どこからでも最寄りの消費生活センターに繋がります
- 相談料は無料です
- 平日の営業時間内(通常9:00〜17:00)に相談可能
- また、土日祝日、10時~16時の間、都道府県や市区町村の消費生活センター等が開所していない場合も相談を受け付けています。
- 詳しくはコチラからご確認してみてください。
主要都市の消費生活センター連絡先
東京都
- 東京都消費生活総合センター:03-3235-1155
- 営業時間:月〜土 9:00〜17:00
大阪府
- 大阪府消費生活センター:06-6616-0888(相談専用)、06-6612-7500(相談以外)
- 営業時間:月〜金 9:00〜17:00
神奈川県
- かながわ中央消費生活センター:045-311-0999
- 営業時間:月〜金 9:30〜19:00、土日 9:30〜16:30
愛知県
- 愛知県消費生活総合センター:052-962-0999
- 営業時間:月〜金 9:00〜16:30、土 9:00〜16:00
福岡県
- 福岡県消費生活センター:092-632-0999
- 営業時間:月〜金 9:00〜16:30
その他の地域の方は、188番に電話すれば最寄りのセンターに繋がります。
相談の仕方
消費生活センターは各市区町村に設置されており、電話で気軽に相談できます。具体的な解決方法をアドバイスしてもらえるほか、必要に応じて業者との交渉も支援してくれます。
準備しておくべき情報
相談時に伝える内容:
- 依頼した日時と状況
- 業者名と連絡先
- 当初の広告内容と実際の請求額
- 契約に至った経緯
- 領収書や契約書の内容
クーリング・オフの手続き支援
消費生活センターでは、クーリング・オフの通知書の書き方も丁寧に教えてくれます。一人で悩まず、まずは相談することが解決への第一歩です。
まとめ
鍵開けサービスの料金トラブルは、業者の集客コスト構造と消費者の緊急時心理を悪用した商法です。しかし、2021年からクーリング・オフ制度が適用されるようになり、泣き寝入りする必要はなくなりました。
トラブル回避の三原則:
- 事前確認を徹底する:料金の上限、キャンセル料を必ず確認
- 信頼できる地域密着業者を選ぶ
- 高額請求を受けたら消費生活センターに相談:188番に電話
緊急時こそ冷静に、適切な業者選択を行い、不当な高額請求から身を守りましょう。
万が一トラブルに遭遇しても、適切な手続きを踏めば解決の道があることを覚えておいてください。
また、お見積りで高額かも?と感じたら一度スターキーロックまでお問い合わせください。
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