住宅への侵入被害は年々減少傾向にあるものの、未だ多くの被害が発生しています。侵入被害を防ぐためには、鍵の防犯対策が非常に重要です。この記事では、自宅への侵入手口と対策、防犯性の高い鍵の種類、鍵のメンテナンスと交換時期について解説します。
自宅への代表的な侵入手口
空き巣などの住宅侵入犯は、様々な手口で自宅に侵入します。侵入手口を知ることで、適切な対策を講じられます。まずは代表的な侵入手口について解説します。
ピッキング
ピッキングは、特殊な道具を使って鍵を解錠する手口です。熟練した技術を持つ犯行グループが存在し、短時間で解錠されてしまう危険性があります。ピッキングに使用される道具は、ピックとテンションツールと呼ばれるもので、シリンダー錠の内部構造を操作して解錠します。
サムターン回し
サムターン回しは、ドアノブ周りに穴を開け、専用の道具を差し込んでサムターン(ドアノブの内側にある回転部分)を回転させて解錠する手口です。防犯性の低いドアノブでは、簡単にサムターンを回転させられてしまう恐れがあります。
こじ開け
こじ開けは、ドアの隙間にバールなどの道具を差し込み、こじ開けて解錠する手口です。鍵が壊れるほどの被害が発生することもあります。こじ開けは、ドアの強度が不十分な場合に狙われやすい傾向があります。
鍵穴破り
鍵穴破りは、ドリルなどを使って鍵穴を破壊し、解錠する手口です。大きな音が出るため、人目につきにくい場所が狙われやすい傾向があります。鍵穴破りは、シリンダー錠の脆弱性を突いた侵入手口と言えます。
ガラス破り
ガラス破りは、窓ガラスを割って侵入する手口です。無施錠の窓が狙われることが多く、鍵をかけていても窓ガラスを割られたら侵入される恐れがあります。侵入犯にとって、窓は玄関ドアに次いで狙いやすい侵入経路となっています。
侵入を諦めさせるための対策
住宅への侵入被害を防ぐためには、侵入犯に「この家は侵入するのが難しそうだ」と思わせ、侵入を諦めさせることが重要です。ここでは、侵入を諦めさせるための具体的な対策について説明します。
防犯性の高い鍵への交換
古くなった鍵や防犯性の低い鍵を使い続けていると、ピッキングやこじ開けのリスクが高まります。防犯性の高い鍵に交換することで、侵入のリスクを下げることができます。シリンダー錠の種類やピッキング対策が施された鍵を選ぶことが重要です。
複数の鍵の組み合わせ
玄関ドアに複数の鍵を取り付けることで、解錠に時間がかかり、侵入を諦めさせる効果が期待できます。メインの鍵に加え、補助錠やドアチェーンを併用することで、さらに防犯性を高めることができます。
侵入に時間がかかる環境づくり
敷地内に防犯カメラやセンサーライトを設置したり、門扉を設けたりすることで、侵入者が屋内に入るまでに時間がかかる環境を作ることができます。侵入者は時間がかかることを嫌うため、侵入を諦めさせる効果が期待できます。また、周囲からの視線を意識させることで、心理的な抑止力を高めることもできます。
防犯性の高い鍵の種類
鍵の種類によって、防犯性は大きく異なります。ピッキングや鍵穴破りに強い鍵、電子錠やスマートロックなど、様々なタイプの鍵があります。ここでは、防犯性の高い鍵の種類を解説します。
ディンプルキー
ディンプルキーは、キーの表面に複数の凹凸があり、ピッキングに強い構造になっています。凹凸の配置が複雑で、ピンの本数が多いため、ピッキングに高度な技術が必要とされ、解錠が非常に困難です。ディンプルキーは、欧米で広く普及している鍵の種類で、日本でも採用が増えています。
ピンシリンダー鍵
ピンシリンダー鍵は、シリンダー内部にピンを組み込んだ構造で、ピッキングに強い特性を持っています。ピンの配列が複雑であるため、解錠が難しくなっています。ピンシリンダー鍵には、ピン数の多いタイプや、ピンの形状が特殊なタイプなど、様々な種類があります。
暗証番号式電子錠
暗証番号式電子錠は、物理的な鍵を使わず、暗証番号を入力して解錠する仕組みです。暗証番号を定期的に変更することで、防犯性を高めることができます。また、暗証番号の入力に複数回失敗すると一定時間ロックがかかるタイプもあり、不正解錠を防ぐことができます。
非接触型ICカード錠
非接触型ICカード錠は、専用のICカードをかざすことで解錠する鍵です。ICカードを複製することが難しいため、高い防犯性を持っています。ICカードの紛失時には、カードを無効化することで、不正使用を防ぐことができます。オフィスビルの入退室管理などでも広く使われています。
スマートフォン連動型スマートロック
スマートフォンと連動して使用するスマートロックは、アプリで鍵の開閉ができ、操作履歴も確認できるため、利便性と防犯性を兼ね備えています。スマートロックには、Bluetooth接続タイプやWi-Fi接続タイプなどがあります。スマートフォンを紛失した場合でも、リモートで鍵の制御が可能です。
ドア用補助錠
ドアの室内側に取り付ける補助錠で、主錠だけでなく複数の錠前を解錠しないとドアが開かない仕組みです。代表的なものとして、ドアチェーンやフック錠などがあります。補助錠を設置することで、ピッキングやサムターン回しなどの侵入手口に対する防犯性を高めることができます。
窓用補助錠
窓の防犯性を高めるために、クレセント錠や補助錠を取り付けることをおすすめします。クレセント錠は、窓のサッシに取り付ける錠前で、窓を開けることができる範囲を制限することができます。また、窓の室内側に補助錠を取り付けることで、ガラス破りによる侵入を防げます。さらに、面格子の設置も有効な対策の一つです。
鍵のメンテナンスと交換時期
鍵は定期的なメンテナンスを行い、必要に応じて交換することが大切です。鍵の劣化サインを見逃さず、適切なタイミングで対処しましょう。
鍵の劣化サインと対処法
鍵の動きが悪くなった、回りにくくなった、鍵が抜けにくくなったなどの症状が現れたら、鍵の劣化サインかもしれません。放置すると故障や鍵の破損につながるため、早めにメンテナンスを行いましょう。鍵の潤滑剤を使用したり、鍵穴の清掃を行ったりすることで、鍵の動きを改善することができます。
鍵の交換が必要なタイミング
鍵の調子が悪くなってきた場合や鍵を紛失した場合は、鍵の交換が必要です。防犯性の低い鍵を使い続けているのであれば、防犯性の高い鍵への交換を検討しましょう。引っ越しの際や同居人が変わった際なども、鍵の交換が必要なタイミングと言えます。
スペアキー管理の重要性
スペアキーは、鍵を紛失した際に備えて必ず用意しておきたいアイテムです。ただし、スペアキーの管理は厳重に行い、他人に渡らないように注意しましょう。スペアキーは、家族で共有することをおすすめします。また、スペアキーを作成する際は、信頼できる鍵専門店に依頼することが大切です。
まとめ
自宅への侵入被害を防ぐためには、鍵の防犯対策が重要です。侵入手口を知り、防犯性の高い鍵への交換や複数の鍵の組み合わせ、補助錠の活用などの対策を行いましょう。また、定期的な鍵のメンテナンスを行い、必要に応じて交換することも大切です。鍵の種類選びや、交換・取り付け工事は、信頼できる鍵専門店に依頼することをおすすめします。
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