日常生活に欠かせない存在である鍵。紛失や盗難に備えて合鍵を作成しておくことは、多くの人にとって重要な対策です。しかし、合鍵の作成にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。また、作成時にはどのような点に注意する必要があるのでしょうか。この記事では、合鍵の種類や作成費用の相場、注意点について詳しく解説します。

 

合鍵の種類と特徴

合鍵を作成する前に、自分の鍵の種類を知ることが重要です。(鍵の種類によって作成の難易度や費用が異なります。)

 

一般的な住宅用の鍵には、以下の種類があります。

  • ・ディスクシリンダー錠
  • ・ピンシリンダー錠
  • ・ディンプルシリンダー錠

 

順に解説していきます。

 

ディスクシリンダー錠

ディスクシリンダー錠は、鍵の両側面がギザギザになっている形状が特徴です。多くの住宅やアパートで使用されており、合鍵の作成が容易で費用も比較的安く済みます。

 

ただし、防犯性は他の種類の鍵に比べて低いです。作成に特殊な機械が不要であるため、多くの鍵屋やホームセンターで簡単に作れてしまいます。古いタイプのディスクシリンダー錠は防犯性が非常に低いため、可能であればより安全性の高い鍵への交換を検討することをおすすめします。

 

ピンシリンダー錠

ピンシリンダー錠は、鍵の片側面だけがギザギザになっている形状が特徴です。ディスクシリンダー錠と同様、比較的シンプルな構造のため、合鍵の作成は容易です。主に自転車の鍵や簡易的なロッカー、デスクやキャビネットなどで使用されています。

 

多くの鍵屋やホームセンターで対応可能で、作成時間は5分から10分程度です。防犯性はそれほど高くないため、重要な場所の施錠には、より安全性の高い鍵を選択することが望ましいでしょう。

 

ディンプルシリンダー錠

ディンプルシリンダー錠は、鍵の表面に複数の凹凸(ディンプル)がある形状が特徴です。この複雑な構造により、高い防犯性を持ち、近年多くの住宅で採用されています。理論上数千億通りものパターンがあるとされ、ピッキングなどの不正開錠に対して強い耐性を持っています。

 

ただし、合鍵作成には特殊な機械と高度な技術が必要です。そのため、作成できる場所が限られ、費用も他の種類の鍵に比べて高くなります。作成時間も30分から1時間程度かかることが一般的です。

 

合鍵作成の費用相場

合鍵の作成費用は、鍵の種類や作成する場所によって大きく異なります。

 

住宅用の鍵

住宅用の鍵の合鍵作成費用は、主に鍵の種類によって変わります。ディスクシリンダー錠とピンシリンダー錠の場合は1,000円前後が一般的です。これらの鍵は構造が比較的シンプルなため、多くの鍵屋やホームセンターで安価に作成することができます。

 

一方、ディンプルシリンダー錠の合鍵作成費用は、通常3,000円から5,000円程度となります。複雑な構造のため、専用の機械と高度な技術が必要となり、それが費用に反映されます。

 

その他の鍵

住宅用以外の鍵の合鍵作成費用も、鍵の種類や複雑さによって異なります。オフィス家具の鍵(デスクやキャビネットなど)の場合、メーカーに依頼すると、多くの場合1本あたり送料込みで1,000円から2,000円程度です。

 

ロッカーの鍵は、構造によって費用が変わりますが、一般的にはそれほど高額ではありません。金庫の鍵は、その重要性から高度なセキュリティが求められるため、合鍵作成の費用も高くなる傾向があります。

 

具体的な費用はメーカーや金庫の種類によって異なりますので、必要な場合は専門店やメーカーに直接お問い合わせください。

 

合鍵を作れる場所と特徴

合鍵の作成は、さまざまな場所で行うことができます。主な場所として、鍵専門店、ホームセンター、インターネット注文があります。それぞれの場所には特徴があるので、状況に応じて適切な場所を選ぶことが重要です。

 

鍵専門店

鍵専門店は、合鍵作成をはじめとする鍵に関するさまざまなサービスを提供しています。専門的な知識と技術を持つスタッフが対応するため、複雑な鍵や特殊な鍵の合鍵作成にも対応できることが多いです。幅広い種類の鍵に対応でき、その場で合鍵を作成してもらえるため、即日での受け取りが可能です。

 

ただし、特殊な鍵の場合は時間がかかることもあります。また、出張サービスを提供している店舗も多く、自宅や職場での合鍵作成にも対応しています。鍵専門店での合鍵作成は、他の場所に比べてやや高額になる傾向がありますが、その分確実性や品質が高いことが多いです。

 

ホームセンター

多くのホームセンターでは、合鍵作成サービスを提供しています。ホームセンターでの合鍵作成の最大の特徴は、比較的安価で手軽に利用できる点です。

 

主にディスクシリンダー錠やピンシリンダー錠など、シンプルな構造の鍵の合鍵作成に対応しており、1,000円程度で作成可能です。作成時間も短いため、買い物のついでに利用できる手軽さや営業時間が長いことも魅力です。

 

ただし、対応できる鍵の種類が限られており、ディンプルシリンダー錠などの複雑な構造の鍵には対応していないことが多いです。また、鍵専門店に比べると技術力や精度が劣る可能性があるため、重要な鍵の合鍵作成には適さない場合があります。

 

インターネット注文

近年、インターネットを通じて合鍵を注文できるサービスが増えています。これらのサービスの最大の特徴は、店舗に行く必要がなく、自宅にいながら合鍵を注文できる便利さです。鍵の写真や鍵番号、メーカー名などの情報をウェブサイト上で入力し、専門のスタッフが情報を確認して合鍵を作成し、郵送で届けてくれます。

 

多くの場合、鍵専門店やホームセンターよりも安価に合鍵を作成できます。ただし、合鍵が手元に届くまでに数日から1〜2週間程度かかることが一般的です。

 

合鍵作成時の注意点

合鍵の作成は便利ですが、同時にセキュリティに関わる重要な作業でもあります。以下の点に注意しながら、適切に合鍵を作成・管理することが重要です。

 

身分証明書の準備

合鍵を作成する際、多くの場合身分証明書の提示が求められます。これは、不正な目的での合鍵作成を防ぐためです。通常、顔写真付きの身分証明書(運転免許証やパスポートなど)が必要となります。

 

身分証明書の提示は、特に鍵専門店やセキュリティ性の高い鍵の合鍵作成時に求められることが多いです。ホームセンターでの簡単な鍵の合鍵作成では求められないこともありますが、いざというときのために持参しておくことをおすすめします。

 

合鍵から合鍵は作れない

合鍵を作成する際に注意すべき重要なポイントの一つが、「合鍵から合鍵は作れない」ということです。これは、合鍵の精度を保つために非常に重要な原則です。合鍵は元の鍵(マスターキーまたはオリジナルキー)をもとに作成されます。

 

しかし、合鍵自体にはわずかながら誤差が生じることがあります。この誤差は通常使用には問題ありませんが、その合鍵をさらに複製すると、誤差が積み重なってしまいます。

 

そのため、合鍵から新たな合鍵を作成すると、鍵穴にうまく入らない、スムーズに回らない、最悪の場合鍵穴に詰まって抜けなくなるなどのトラブルが発生する可能性があります。合鍵を作成する際は、必ず元の鍵を使用することが重要です。

 

賃貸物件の場合は許可が必要

賃貸物件に住んでいる場合、合鍵の作成には大家さんや管理会社の許可が必要です。これは、建物のセキュリティを維持し、他の入居者の安全を守るためです。

 

許可なく合鍵を作成してしまうと、退去時のトラブルの原因になる可能性があります。最悪の場合、契約違反として扱われ、損害賠償を請求されるケースもあります。

 

特に、マンションのオートロックキーなど、建物全体のセキュリティに関わる鍵の場合は、より慎重な対応が必要です。合鍵が必要な理由を明確にし、大家さんや管理会社と相談の上で作成するようにしましょう。

 

作りすぎに注意

合鍵は便利ですが、必要以上に多く作成することは避けるべきです。合鍵の数が多くなればなるほど、紛失や盗難のリスクが高まります。また、管理も難しくなります。

 

一般的に一人暮らしの場合は2〜3本程度、家族で暮らしている場合は家族の人数プラス1〜2本程度が適切な合鍵の数と言えます。必要最小限の本数を作成し、適切に管理することが重要です。

 

まとめ

合鍵の作成は、日常生活の安全と利便性を高める重要な対策です。本記事では、合鍵の種類や作成費用の相場、作成場所の特徴、注意点などについて詳しく解説しました。合鍵の作成には、鍵の種類や作成方法によってさまざまな選択肢があります。ディスクシリンダー錠やピンシリンダー錠などのシンプルな構造の鍵であれば、比較的安価で手軽に作成できます。

 

一方、ディンプルシリンダー錠などの複雑な構造の鍵は、専門的な技術が必要となり、費用も高くなる傾向があります。合鍵を作成する際は、身分証明書の準備や賃貸物件の場合の許可取得など、いくつかの注意点があります。

 

また、合鍵の数を必要以上に増やさないことや、合鍵から合鍵を作らないことなど、セキュリティ面での配慮も重要です。合鍵の作成や鍵に関する疑問がある場合は、専門家に相談することをおすすめします。

 

スターキーロックでは、お客様のニーズに合わせた適切なアドバイスと高品質なサービスを提供しています。鍵のことでお困りの際は、ぜひスターキーロックへご相談ください。

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