家族や大切な財産を守るために、玄関の防犯対策は非常に重要です。その中でも、鍵の外付けは効果的な方法の一つです。この記事では、鍵の外付けの特徴や利点、種類、取り付け方法、メンテナンス方法、防犯効果について詳しく解説します。
鍵の外付けとは?その特徴と利点
鍵の外付けは、既存の玄関ドアに追加で鍵を取り付けることを指します。この方法は、家の防犯性を高めるための簡単で効果的な手段として注目されています。ここでは、鍵の外付けの基本的な仕組みや取り付けるメリット、既存の鍵との違いについて詳しく見ていきましょう。
鍵の外付けの基本的な仕組み
鍵の外付けは、玄関ドアの外側に新しい鍵を追加で取り付けることです。通常、既存の鍵の上部や側面に設置しますが、外付けの鍵はドアの内側にある金具と連動して動作し、ドアをしっかりと固定します。外付け鍵は既存の鍵とは別の鍵穴を持つため、二重のセキュリティを発揮します。
外付け鍵を取り付けるメリット
外付け鍵を取り付けることには、いくつかの大きなメリットがあります。まず、防犯性が向上します。二つの鍵を解錠しなければならないため、侵入者にとっては時間がかかり、リスクが高くなります。
次に、心理的な抑止力になります。外から見て鍵が二つあることで、侵入を諦めさせる効果があります。さらに、既存の鍵を交換する必要がないため、コストを抑えられます。賃貸住宅でも比較的簡単に設置できるのも魅力です。
既存の鍵との違いと相性
外付け鍵は、既存の鍵とは異なる特徴を持っています。多くの場合、ピッキングやサムターン回しに強い構造になっています。また、既存の鍵と異なるタイプの鍵を選ぶことで、セキュリティの多様性を高めることができます。
例えば、既存の鍵が通常のシリンダー錠なら、外付け鍵をディンプルキーにするといった具合です。外付け鍵は基本的に既存の鍵と干渉することなく取り付けられるため、相性の心配はほとんどありません。
外付け鍵の種類と選び方
外付け鍵には様々な種類があり、それぞれに特徴があります。ここでは、主な外付け鍵の種類とその特徴、そして自分に合った鍵の選び方について説明します。
ディンプルキータイプ
ディンプルキータイプは、鍵の表面に小さな穴(ディンプル)が空いている鍵で、ピッキングが非常に困難です。鍵の複製も簡単ではないため、セキュリティ性が高いと言えます。ディンプルキーは耐久性も高く、長期間使用できるのが特徴です。ただし、合鍵の作成には専門店に依頼する必要があり、コストがかかる場合があります。
ダイヤル式タイプ
ダイヤル式タイプは、数字の組み合わせで解錠するタイプの鍵です。鍵を持ち歩く必要がないため、鍵の紛失や盗難の心配がありません。また、暗証番号を定期的に変更することで、セキュリティを高めることができます。ただし、暗証番号を忘れてしまうと解錠できなくなるリスクがあるため、覚えやすい番号を設定することが重要です。
カードキータイプ
カードキータイプは、ICカードやマグネットカードを使用して解錠するタイプです。鍵穴がないため、ピッキングのリスクがありません。また、カードの追加や削除が簡単にできるため、家族や信頼できる人と鍵を共有しやすいのが特徴です。ただし、カードを紛失した場合のリスクがあるため、管理には注意が必要です。
スマートロックタイプ
スマートロックタイプは、スマートフォンのアプリや指紋認証、暗証番号など、最新のテクノロジーを使用して解錠するタイプです。遠隔操作や鍵の共有が簡単にできるなど、便利な機能が多いのが特徴です。また、入退室の記録が残るため、セキュリティ管理にも役立ちます。ただし、電池切れや機器の故障のリスクがあるため、バックアップの解錠方法を用意しておくことが重要です。
外付け鍵の取り付け方法
外付け鍵の取り付けは、自分で行うか専門業者に依頼するかを選択できます。ここでは、それぞれの方法とメリット、そして取り付け時の注意点について説明します。
自分で取り付ける場合の手順
自分で外付け鍵を取り付ける場合、一般的に以下のような手順になります。
- 1.ドアの状態を確認し、取り付け位置を決める
- 2.ドアに穴を開けるか、既存の穴を利用して外側から鍵本体を取り付ける
- 3.内側から受け金具を取り付け、ネジで固定する
- 4.動作確認を行う
具体的な手順は製品によって異なるため、必ず取扱説明書をよく読んで作業を進めることが大切です。
専門業者に依頼するメリット
専門業者に依頼すると、確実に正しく取り付けられるため、安全性が高まります。また、ドアの種類や状態に応じた適切な取り付け方法を提案してもらえます。取り付け後の調整や使用方法の説明も受けられるため、安心して使用を開始できます。専門業者は、取り付けに必要な工具も揃えているため、自分で準備する手間も省けます。
取り付け時の注意点
外付け鍵を取り付ける際は、ドアの材質や構造を確認し、適切な取り付け方法を選ぶことが重要です。ドアの開閉に支障がないよう、取り付け位置を慎重に決めましょう。防犯性を高めるため、外側から見て鍵の構造がわかりにくい位置に取り付けることも大切です。取り付け後は、確実に施錠・解錠できることを何度も確認してください。
外付け鍵のメンテナンス方法
外付け鍵を長く安全に使用するためには、適切なメンテナンスが欠かせません。ここでは、日常のお手入れ方法や定期的な点検のポイント、そして故障時の対処法について説明します。
日常のお手入れ方法
外付け鍵の日常のお手入れは、主に清掃と潤滑油の塗布です。鍵穴や鍵本体の表面に付いたほこりや汚れを、柔らかい布で拭き取ります。特に雨や雪の後は、水分をしっかりと拭き取ることが大切です。
拭き取ったら鍵穴や可動部分に専用の潤滑油を少量塗布します。これにより、スムーズな動作を維持し、錆びの防止にもつながります。ただし、潤滑油を使いすぎると逆に汚れを呼び込む原因になるので注意が必要です。
定期的な点検のポイント
外付け鍵の定期的な点検は、半年に1回程度行うのが理想的です。点検の際は、鍵の取り付け状態を確認します。ネジの緩みがないか、本体がしっかりと固定されているかをチェックしましょう。
鍵の動作も確認します。スムーズに回るか、引っかかりがないかを点検します。また、ドアとの隙間や位置関係も確認し、必要に応じて調整します。電池式の場合は、電池の残量も定期的にチェックし、早めの交換を心がけましょう。
故障時の対処法
外付け鍵が故障した場合、まず取扱説明書を確認し、トラブルシューティングの項目を参照します。多くの場合、簡単な対処方法が記載されています。例えば、鍵が回りにくい場合は潤滑油を塗布したり、電池式の場合は電池を交換したりすることで解決できることがあります。しかし、自分で対処できない場合や、無理に操作すると更なる故障の原因になる可能性があります。そのような場合は、製造元のカスタマーサポートや専門の鍵屋に相談することをおすすめします。
外付け鍵の防犯効果
外付け鍵は、家の防犯性を高める効果的な方法の一つです。ここでは、外付け鍵がどのように防犯に役立つのか、具体的に説明します。
ピッキング対策としての有効性
外付け鍵は、ピッキング対策として非常に有効です。多くの外付け鍵は、ピッキングに強い構造を持っています。例えば、ディンプルキータイプは、鍵穴の構造が複雑なため、ピッキングツールを使用しても解錠が非常に困難です。
カードキータイプやスマートロックタイプは鍵穴そのものがないため、ピッキングのリスクがほとんどありません。既存の鍵と外付け鍵の2つを解錠しなければならないため、侵入者にとっては時間とリスクが倍増します。
警視庁のデータによると、侵入に5分以上かかると約7割の侵入者が諦めるという報告があります。2つの鍵があることで、この時間を大幅に延ばすことができ、結果として犯罪者が侵入を諦める可能性が高くなります。
サムターン回し対策
外付け鍵は、サムターン回し対策としても効果があります。サムターン回しとは、ドアの隙間から不正に内側の鍵を操作して開ける手口の一つです。外付け鍵を取り付けることで、既存の鍵に加えてもう一つの鍵を解錠する必要が生じます。
これにより、不正開錠の難易度が上がり、侵入者にとってはより多くの時間とリスクが必要となります。結果として、サムターン回しを含む様々な不正開錠の手法に対して、より強固な防犯体制を築くことができます。
ただし、完全な防犯対策はありませんので、外付け鍵の設置に加えて、他の防犯措置も併せて検討することが賢明です。
心理的抑止力としての役割
外付け鍵の存在は、侵入者に対して強い心理的抑止力となります。侵入者は通常、侵入が容易な家を狙う傾向があるため、複数の鍵が見える家は避ける可能性が高くなります。外付け鍵の存在そのものが、潜在的な侵入者に対して警告を発し、犯行を思いとどまらせる効果があるのです。この心理的な抑止力は、実際の物理的な防御と同様に、家の安全性を高める重要な要素となります。
まとめ
鍵の外付けは、比較的簡単に実施できる効果的な防犯対策です。本記事では、外付け鍵の特徴や利点、種類、取り付け方法、メンテナンス方法、防犯効果について詳しく解説しました。
外付け鍵を導入することで、家の防犯性を高め、家族の安全を守ることができます。しかし、適切な選択と正しい取り付け、そして定期的なメンテナンスが重要です。また、緊急時の対応や家族全員が使いやすいかどうかも考慮する必要があります。
外付け鍵の導入をお考えの方は、ぜひ専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。株式会社スターキーロックでは、お客様のニーズに合わせた外付け鍵の選択や取り付けに関する相談を承っています。安全で快適な住環境づくりのために、ぜひ一度ご相談ください。