玄関ドアのドアクローザーは、日常的に使用される部分なので劣化が避けられず、不具合が生じやすい箇所です。修理も可能ですが、故障が進行している場合には修理では対応できず、新品に交換しなければならない場合もあります。
この記事では、ドアクローザーを自分で交換する際の手順や費用、作業するにあたっての注意点について、鍵のプロが解説します。
ドアクローザーとは?
ドアクローザーとは、ドアを自動的に閉じる機構の一種で、ドアの上部やドア枠に取り付けられます。
閉まる速度を調整できる機能や特定の位置でドアを開いたまま固定できる製品もあります。主に商業施設や公共の建物、オフィス、住宅などさまざまな場所で利用されています。
ドアクローザーが故障すると、ドアが騒音を立てて閉まったり、風で勢いよくドアが閉まって周囲の人やペットがドアに挟まれてしまう危険性があります。そのため、ドアクローザーの様子がおかしいなと感じた場合は早急に修理か交換が必要です。
ドアクローザーの交換は自分でもできる
ドアクローザーは自分で交換することも可能です。
交換するには以下のような道具が必要になります。
- ・プラスドライバー
- ・スパナ(商品に同梱されている場合)
- ・錆び取りスプレー(錆がひどい場合)
- ・必要に応じて脚立(高さが足りない場合)
プラスドライバーは交換作業に絶対に必要な道具です。電動ドライバーがあれば、ビスの締め付け作業がより簡単になるため用意できると良いでしょう。
ドアクローザーを交換するタイミング
ドアクローザーを交換すべきタイミングについて解説します。自身の状況に該当するかどうかを確認してみましょう。
ドアの開閉スピードが速くなった
ドアクローザーには「速度調整弁」が備わっており、これによってドアの開閉スピードを調節します。もし「ドアの開閉スピードが著しく速く感じられる」場合は、速度調整が正しく行われていない可能性があります。
このようなケースでは、閉扉速度調整ネジを調整することで問題が解決する場合もあります。したがって、部品全体の交換を検討する前に、まずはこのネジを調整してみましょう。
これでも問題が解消されない場合には、交換を検討してください。
明らかに開け閉めしにくい
いつもと違って明らかに開け閉めしにくく、開閉スピードが遅いと感じられる場合にも、油圧の調節機能に不具合が起こっていると考えて良いでしょう。
先述でもお伝えしましたが、速度調整ネジを調整しても問題が改善しない場合には、ドアクローザーの交換を考えるべきです。
油漏れがある
ドアクローザーは油圧を利用して開閉速度を制御しています。したがって、油漏れが発生すると速度調節が適切に機能しなくなります。
油漏れの原因はさまざま考えられますが、一般的には経年劣化や速度調整ネジの緩み過ぎなどが挙げられます。油漏れの症状は修理では対応できないので、早めにドアクローザー本体の交換を検討しましょう。
ドアクローザーの寿命
特に気になる症状がなくても、ドアクローザーを取り付けてから10年以上経過している場合は、交換するタイミングだと考えて良いでしょう。通常の使用範囲では20年までが寿命としている商品も多いですが、使用状況によって寿命が短くなることもあります。
持ち家など長期的な居住が予想される場合は、故障する前にドアクローザーを交換することで、トラブルを未然に防ぐことができます。
ドアクローザーを自分で交換する手順
ドアクローザーによって交換手順が異なります。したがって、交換作業を行う前に必ず取扱説明書をよく読んでから作業を開始するようにしてください。
今回はリョービの「取替用ドアクローザー」を取り付ける手順をご紹介します。
- ①既存のドアクローザーを外す
- ②リンクとアームを外して上枠からブラケットのネジを緩めて取り外す
- ③既存の製品が取り付けられていた上枠のネジ穴に、ブラケット(リンク付き)を取り付ける
- ④スライド取り付け金具を固定金具の上に取り付ける
- ⑤スライド取り付け金具の上に、アームをつけたドアクローザー本体を取り付ける
- ⑥アームとリンクを連結させて、交換作業は完了
作業時間は約40分程度で、ドアクローザーを交換することができます。ただし、ネジ穴が潰れたり、部品が廃盤になっている場合は専門業者に相談すると良いでしょう。
ドアクローザーを自分で交換する際の注意点
自分でドアクローザーを交換する際に注意して欲しい点を解説します。
賃貸なら交換前に必ず大家さんに確認する
賃貸物件では、ドアやドアクローザーなどの所有権は全て管理会社(大家)にあります。したがって、無断でこれらを勝手に交換することはできません。
勝手に取り替えを行うと、後に大きなトラブルに発展する可能性もあります。賃貸物件において、鍵やドアなどの住居に関連する設備の交換は独断で決めず、必ず管理会社に確認するようにしましょう。
速度調整ネジを緩めすぎない
ドアクローザーには閉める時の速度を調整できるネジがあり、これを締めたり緩めたりすることで速度を調整できます。
このネジを緩めすぎると内部の油が漏れ、結果的にドアクローザーが故障する原因となります。油漏れが発生してしまうと修理が不可能となるため、費用が余計にかかります。
この点に留意して慎重に調整作業を行う必要があります。
交換用ドアクローザーは正しいものを選ぶ
10〜20年前に取り付けたドアクローザーと同じ製品を探すのはとても大変です。各メーカーは廃版になった製品と互換性のある商品を提供しているが、慣れていない人は選び方が難しいかもしれません。
誤った商品を選んでしまうと取り付けられず、再度購入しなければならない場合もあります。ドアに合った適切なドアクローザーを選ぶためには、ドアクローザーの寸法やビスの位置を事前によく確認することが重要です。
ドアクローザーの左右を間違えない
ドアクローザーの左右を誤って取り付けるミスはよく発生する事例です。左右が逆になると、ドアが正常に開かなくなる可能性があります。正しい取り付けを確保するためには、アームやリングの動く方向を確認し、左右を間違えないように注意しましょう。
ドアクローザーを交換する費用
自分でドアクローザーを取り付けるのであれば、ドアクローザー本体の費用だけで済みます。ドアクローザー本体の価格は種類により異なりますが、通販サイトで5,000円から入手できる場合も多いです。
一方で、業者に依頼する場合は、本体代とは別に技術料や出張費がかかります。一般的に、技術料や出張費を合わせた費用は本体代の約4倍程度になることが多く、大体20,000円程度が相場です。
不安があるなら業者に依頼するのがおすすめ
当然ですが、業者に依頼すると自分で交換するよりも費用がかかります。しかし、専門の業者であれば取り扱いに慣れているため、1〜2時間程度で確実に交換作業を行ってくれます。
また、玄関ドアに適したドアクローザーを取り付けるだけでなく、閉まるスピードも調整してくれます。慣れていない人やDIYに不慣れな方は、正確な製品選びや交換作業が難しいと感じる場合も多いです。
特に大きな玄関ドアの場合は高所での作業が必要なため、交換には危険が伴います。そのため、DIYに自信がない方や女性は、業者に依頼するのが良いでしょう。
まとめ
ドアクローザーの交換はDIY作業に慣れている方であれば、素人でも比較的簡単に行うことができます。ただし、DIYに不慣れな方や部品が廃盤になっていて同じものが手に入らない場合は、プロの業者に頼んだ方が良いです。
スターキーロックでは、ドアクローザーの交換を承っております。
ご相談は無料です。お見積もりは無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
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