鍵開けを頼んだら高額な料金を請求された、という話は残念ながら少なくありません。
数ある鍵業者の中には悪徳業者と呼ばれる鍵屋も存在しているので依頼する際には注意が必要です。
依頼する際に「料金システム」や「相場」、「注意点」をしっかりと把握することで騙されるリスクを減らし、信頼できる事業者を選ぶことが可能となります。
今回の記事では、鍵を開けてもらう際の料金相場と依頼先別の注意点について解説していきます。
鍵を開けてもらうための費用相場
鍵開けを頼む際に気になるのは価格でしょう。
一般的な相場は以下の通りです。
- ・鍵の交換: 部品代＋10,000円～
- ・鍵開け作業: 5,000円～
- ・出張料金: 3,000～5,000円
- ・深夜割増料金: 2～3割増
鍵開けの価格には、鍵のタイプや数、形状やセキュリティレベルといったさまざまな要素が関係しています。
詳しく解説していきます。
鍵開け方法によって料金に差が出る
一口に「鍵を開ける」と言っても、その方法は多岐にわたります。
一般的な解錠方法をご紹介しましょう。
サムターン回し解錠
特殊な工具を使用して、室外側からサムターンを回転させて解錠する方法です。
ドアスコープやドアの隙間から工具を使います。料金は12,000〜30,000円程度です。
ピッキング
鍵穴に特殊な工具を使用して解錠する方法で、料金の相場としては5,000～15,000円ほどです。
ディスクシリンダーや片側がギザギザのピンシリンダーなど、比較的簡単に開けられる鍵に適しています。
鍵の種類によっても料金が異なる
鍵の種類によっても作業量が異なります。
一般的には「防犯性の高い鍵」になればなるほど、費用が高くなるケースが多いです。
これらは一般的な料金の目安であり、具体的な状況や業者によって異なる場合があります。鍵の解錠を依頼する際には鍵の種類や状況を正しく伝えて見積もりを取り、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
ディンプルシリンダー
解錠料金は15,000〜40,000円程度です。
ディンプルキーは表面にくぼみがあり、ピッキングに対する防犯性能が高い特徴があります。
もし費用を抑えたいのであれば、ディンプルキーを使用していない開けやすい場所の鍵を解錠してもらうことで費用を抑えられるでしょう。
ピンシリンダーとディスクシリンダー
解錠料金は5,000～15,000円程度です。
どちらも防犯性が比較的低いため、解錠に手間がかからず料金が安く済みます。
カードキー
カードキーの解錠料金は30,000円〜80,000円程度です。
カードキーはICチップを使用する鍵で、防犯性が高い一方で紛失や磁気不良の際の鍵開け料金は高くなります。
ダイヤル錠
解錠料金は3,000円〜30,000円程度です。
ポストのダイヤル錠や家庭用金庫のダイヤル錠は比較的料金が低く、業務用金庫のダイヤル錠やダイヤル式南京錠は料金が高くなります。
解錠法としては、ダイヤルの音を聞いたりコンピューターを使用したりする方法があります。
対応する時間帯によっては追加料金がかかる
多くの鍵業者は深夜の割増料金を設定しています。
なぜなら、労働基準法で深夜（22時～翌5時）の労働に対して25%の割増賃金が規定されているため、その分の追加の費用が必要なのです。
依頼する鍵業者の対応エリアに注意
出張対応してくれる鍵開けの業者に依頼すると、作業にかかる費用に加えて、ガソリン代などのコストが発生します。
出張の距離によっては追加で出張費用がかかることもあるので注意しましょう。
適正な料金の業者を事前に見抜く方法
鍵トラブルで業者を呼ぶ際には、足元を見て高額な料金を請求するような業者には頼みたくありませんよね。
しかし、料金に納得できない場合でも業者を目の前に『断る』ことが難しい場合もあるでしょう。
したがって、自宅に業者が到着する前に信頼できる業者かどうかを判断する方法を知ることはとても大切です。
ここでは、業者の信頼度を事前に見極める方法を紹介します。
Webサイトを確認
業者に問い合わせる前に、公式サイトをチェックしてみましょう。
信頼できる業者のWebサイトには、詳細な料金表や内訳の説明が掲載されています。
また、料金だけでなく会社の住所や連絡先、代表者の氏名といった『企業情報』が掲載されているケースが多いので確認してみましょう。
これらの情報が明記されていないサイトは、詐欺業者の可能性もあるので注意が必要です。
さらに、業者が日本ロックセキュリティ協同組合や公益社団法人日本防犯設備協会などの団体に加盟しているかどうかも確認してみると良いでしょう。
これらの団体への加盟には一定の資格や審査が必要であり、加盟していることは技術や社会的信頼性の一定の証拠となります。
電話対応を確認
業者に電話をする際には、まず具体的な住所をすぐに伝えずに料金の目安を尋ねてみましょう。
業者が「現場に行ってみないとわからない」と言って即座に現場に来たがる態度を取る場合は断ることも検討してください。
このような業者は現場で不当に高額な見積もりを提示したり、断るとキャンセル料を請求する可能性があります。
鍵開けの料金は状況によって異なることは事実ですが、親切な業者は電話の段階で料金の目安を教えてくれます。
技術や経験に基づいて、状況を聞いただけで作業内容や費用をある程度推測できるのです。
アナタがより正確な料金を聞き出すためには、
- ・開けたい鍵の種類
- ・数
- ・形状
- ・故障しているのか？鍵が紛失しているのか？
- ・ドアスコープの有無
など、できるだけ詳細な状況を伝えましょう。
この際、作業料金だけでなく出張料金やキャンセル料の有無、発生条件についても確認しておくと安心です。
見積書を確認
業者のスタッフが現場に到着したら、必ず作業前に書面の見積もり書を受け取りましょう。
その際、作業内容や料金の内訳について丁寧に説明してくれる業者は信頼できます。
一方で、説明や了承なしに一方的に作業を始めようとする業者はすぐに断るべきです。
信頼できる業者は、作業を始める前に了承を得るだけでなく、利用者の希望に耳を傾けて最適な施工方法を提案してくれるものです。
また、スタッフの印象も重要なポイントになります。
鍵という重要な防犯設備に関わる作業ですので、感じの悪い人に頼みたくありません。
自分が不快に感じた場合は、断ることに抵抗を感じる必要はありません。
「来てもらったのに悪い」と思う必要もありませんので、自分の気持ちに正直に行動しましょう。
信頼できる鍵業者の特徴
最後に、優良業者の見分け方についてまとめます。
信頼できる鍵業者のポイントは以下の通りです。
- ・「日本ロックセキュリティ協同組合」といった鍵の専門団体に加盟している
- ・鍵に関する資格を持つ職人が在籍している
- ・電話相談時に細かく丁寧にヒアリングを行ってくれる
- ・料金表示や説明が丁寧である
信頼できる優良な鍵業者は、公式サイトや見積もり書などで詳細な料金を提示し、電話相談時にも丁寧に対応し、適切な見積り料金を教えてくれます。
これらのポイントに注意しながら、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
鍵の施工は安全性や防犯性に関わる重要な作業ですので、安心して依頼できる業者を選びましょう。
【まとめ】
鍵開けの料金は鍵の種類や事業者によって異なります。「解錠」の場合は一般的に1万円前後が目安です。
もし鍵を壊して開ける「開錠」が必要な場合でも、通常の玄関鍵であれば鍵代を含めて15,000円前後から40,000円程度が目安です。
ただし、鍵開けの業者の中には高額な料金を請求する悪質な事業者も一部存在します。
そのため、事前にトータルの料金が明確であり、実績や口コミが確認できる良心的な鍵開け事業者を選ぶことが重要です。
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