「家に入ろうとしたら、鍵が見当たらない…」という状況に陥った際、ついピッキングツールを使って自分で解決しようと考えることもあるでしょう。しかし、これには大きなリスクが伴います。

まず、ピッキングツールやドライバーなどの侵入工具を一般人が所持することは、法律違反として罰則を受ける可能性があります。また、技術のない人が鍵開けを行うと鍵穴が故障し、修理代が高額になるリスクも考えられます。

そのため、鍵を開けたいと考えた際には、ピッキングツールを手に入れる方法を考えるよりも、資格と技術を持つ鍵の専門家に依頼する方が安心してトラブルを回避できるでしょう。

この記事では、ピッキングツールの所持に関する法律や、業者に依頼する際に押さえておくべき事項などを紹介します。

そもそもピッキングってなに?

ピッキングとは、通常の鍵を使わず、特殊な工具を鍵穴に差し込んで操作し、施錠を解除する手法です。元々は鍵をなくした際に使用される技術でしたが、次第に犯罪の手段としても広まっていきました。

鍵屋が解錠作業としてピッキングを行う場合は合法ですが、一般の個人がピッキングツールを所持することは「ピッキング防止法」に違反する可能性があるので、くれぐれも注意が必要です。

ピッキング防止法とは?

ピッキングは本来、紛失した鍵を開けるといった良識ある目的のために発展してきた技術です。しかし、この技術が悪意ある目的に利用され、私たちの生活に被害をもたらすようになったため、これを是正するために「特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律」が制定されました。

通称「ピッキング防止法」と呼ばれるこの法律は、ピッキングという鍵開け行為そのものを規制するものではなく、専門業者以外の人がツールを所持することを規制し、あわせて防犯性の高い鍵への交換を促すことを目的とした法律です。

正当な理由なく鍵開け道具を所持してはいけない

ピッキング防止法の中でも、第3条と第4条は特に重要な規定です。第3条では、以下のような「特殊開錠用具」を例に挙げ、業務その他正当な理由がある場合を除き、これらを所持することを禁じています。

・ピッキングのために開発されたツール ・シリンダーを破壊(破錠)するためのドリル ・鍵穴に差し込んで無理やりシリンダーを回し、鍵を開けるためのツール ・ドアに開けた穴から挿入して内部のつまみ(サムターン)を回すための器具(オープナー)

これらの用具は、正当な理由がない限り所持が制限されています。ただし、鍵屋など業務目的でこれらのツールを使用する合法な機関やプロフェッショナルは、所持が認められています。

所持していた場合はどうなる?

これらの特殊開錠用具を、業務目的以外で正当な理由なく所持していた場合、罰則が課せられるケースがあります。

具体的には、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が規定されています。

また、正当な理由がないと知りながら、これらの用具を第三者に「販売」または「授与」した場合には、所持よりも重い罰則が設けられており、2年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、またはその両方が科される可能性があります。

このため、ピッキングツールの販売店では、身分証の確認や、必要に応じて開業届の確認などが行われています。こうした厳格な対応は、悪意ある目的での利用を防ぐために行われているものです。

鍵開け道具を検討するより業者に相談がベスト

インターネットで検索すると「ピッキングによる鍵の開け方」といった動画がヒットすることもありますが、ピッキング経験のない一般の方が同じように行っても、おそらく成功させるのは難しいでしょう。

なぜなら、鍵開けは道具さえあれば誰でも簡単にできる作業ではないからです。逆に、素人が無理に鍵をいじったことで壊れてしまい、鍵そのものを交換しなければならなくなった事例もあります。

業者へ依頼すると多少費用はかかりますが、家のセキュリティを担う「大切な場所」の鍵ですので、専門知識のある業者に相談するのがベストな選択だと言えるでしょう。

鍵開け業者を選ぶ際の確認ポイント

鍵開け業者を選ぶ際、料金だけで決定するのは非常に危険です。もちろん作業料金や出張費、キャンセル料などの確認も重要なポイントですが、それ以外にもアフター保証の有無や技術力、口コミ評判といった確認すべき事項が多くあります。

各項目ごとに分けて詳しく解説します。

料金がわかりやすい

鍵開けの料金は業者によって大きく異なり、中には料金体系が複雑でわかりづらいところもあります。作業費自体は安くても、見積もり費や出張費が加算されて結局は高額になるケースもあるため注意が必要です。

安心してサービスを利用するためには、作業前にはっきりとした料金提示をしてくれる業者を選ぶことが重要です。

作業前には必ず複数社から見積もりを取るようにしましょう。見積もり方法は業者によって異なりますが、「現地に行かないとわからない」といった理由で、やたらと現地訪問を急ぐ業者は避けた方が良いでしょう。

出張費を確認する

出張費も鍵業者を選ぶ際の重要なポイントです。中には、小さい文字で表示するなどしてわざとわかりにくくしている業者も存在します。

さらに一部の悪徳業者は、見積もり前に勝手に作業を開始し、後から高額な請求を行ったり、電話での見積もりよりも高額な請求をしたりすることもあります。

したがって、事前にホームページの料金欄をしっかり確認し、出張費がどれくらいかを自分で確かめることが重要です。もし「出張費無料」や「出張費○○円」といった具体的な情報が記載されていない場合は、電話などで直接問い合わせてみるのも良いでしょう。

支払方法が複数ある

料金の支払い方法についても、サービスを依頼する前に確認しておくのがおすすめです。小規模な加盟店や個人経営の鍵屋では、支払いが「現金のみ」となることがあります。

急な鍵のトラブルの際には、現金をすぐに用意できないこともあるでしょう。

しかし、クレジットカード決済や後払い決済など複数の支払い方法に対応している鍵開け業者であれば、現金を用意しなくても支払いが可能です。

キャンセル料の有無

鍵開け業者を呼ぶ前に、途中でキャンセルが可能かどうかも確認しておきましょう。

例えば、鍵を紛失したため業者を手配したものの、業者の到着前に鍵が見つかることも考えられます。こうした場合でも、キャンセルに伴う料金が発生しない業者を選んでおけば、無駄な支払いを避けることができます。

依頼を納得して進めるためにも、キャンセル料の有無を事前に確認しておくことが重要です。

アフター保証の有無

アフター保証の有無も確認が必要です。

業者に作業してもらい、その場では鍵のトラブルが解決したとしても、後日再び問題が発生する可能性があります。不測のトラブルに備えて、アフター保証を提供している業者を選ぶと安心です。

数週間以内であれば無料でメンテナンスを実施する業者や、鍵交換に1年の保証をつけている業者もあります。技術に自信を持つ業者ほど、しっかりとしたアフター保証を提供している傾向にあります。

アフター保証の有無は、業者の技術力や信頼性を確認するうえで重要なポイントとなりますので、依頼前にしっかり確認することが重要です。

鍵開け技術で選ぶ

鍵開けの技術は、業者ごとに大きな差があります。

同じ鍵開け作業でも、即座に対応できる業者もあれば、時間がかかる業者もいます。最悪の場合、技術不足で簡単な鍵すら解錠できず、破壊による開錠を提案されてしまう可能性もあるため、慎重に選ぶ必要があります。

鍵開け業者を呼んでも技術力が不足していて対応できないと、時間の無駄になってしまいます。高い技術力を持つ業者であれば、鍵を壊さない方法での解錠が可能であり、解錠後の防犯対策などについてもアドバイスを受けることができます。

業者の技術力を判断する際のポイントは「施工実績」です。ほとんどの場合、業者のホームページから施工実績を確認できますので、ぜひチェックしておくことをお勧めします。

まとめ

ピッキングは、鍵屋でない一般の方が行うと法律に違反し罰せられる可能性があるので注意が必要です。一般の方は、仕事で使用する必要のないピッキング専用ツールを、手に入れたり所持したりしないようにしましょう。

鍵開けを業者に依頼する際には、料金体制やアフター保証、技術力などをしっかり確認することが大切です。慌てている時こそ悪徳業者に騙されやすいので、深呼吸して冷静に対応するよう心がけてください。

スターキーロック株式会社は、その高い技術力と信頼性で多くの人々の鍵トラブルを解決してきた実績があります。緊急時に頼れる存在として、この記事を読んだ方はぜひ利用を検討してみてください。鍵のトラブルが発生したときこそ、信頼できるプロに任せることが、安全で快適な暮らしを守るための最良の選択です。

よくある質問(Q&A)

Q1. 家族が使っていた古いピッキングツールが自宅から出てきました。捨てずに保管しているだけでも違法になりますか?

A. 業務その他の正当な理由がないまま所持しているだけでも、ピッキング防止法上の「所持」に該当し、処罰の対象となり得ます。使う予定がなくても、鍵屋など専門業者に依頼して処分するか、警察に相談することをおすすめします。

Q2. 自分の家の鍵を開けるためであれば、ピッキングツールを使っても問題ないのでしょうか?

A. 自宅の鍵であっても、鍵屋のように業務としてピッキングを行う正当な理由がない一般の方がツールを所持・使用することは、ピッキング防止法に抵触するおそれがあります。鍵をなくして開けられない場合は、無理に自分で対応せず、鍵の専門業者に依頼するのが安全です。

Q3. マイナスドライバーやバールなど、ホームセンターで普通に買える工具も規制の対象になりますか?

A. なります。これらは「指定侵入工具」として、先端の幅や長さなど一定の基準を満たすものが規制対象です。正当な理由なく隠して持ち歩く(隠匿携帯する)と処罰の対象となるため、日曜大工などで使う場合も車内や鞄の中に無造作に入れっぱなしにしないよう注意しましょう。


参考:警察庁「住まいる防犯110番」(https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_b/b_a_1.html

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公開日
2026年7月15日
担当者
須賀 真人