「鍵はいつも持ち歩いているし、なくしたこともないから大丈夫」
そう思っている方は多いのではないでしょうか。ところが、鍵そのものを盗まれなくても、知らないうちに合鍵を作られてしまうことがあります。
2026年、職場で部下の自宅の鍵をスマートフォンで無断撮影し、その写真をもとにネット通販で合鍵を作っていた男に、有罪判決が言い渡されました。
今回は、鍵の番号から合鍵が作られてしまう危険と、今日からできる対策を、鍵屋の立場からお伝えします。
机の上の鍵を撮影し、ネットで合鍵を注文
報道によると、男は職場で上司の立場にあり、部下の女性たちが机の上や更衣室に置いていた自宅の鍵を、無断でスマートフォンで撮影していました。その写真をもとに通販サイトで合鍵を作り、盗撮用のカメラを仕掛ける目的で、1人の女性の自宅に計4回侵入したとされています。
職場の更衣室にも約10回侵入し、ロッカーの鍵も同じように撮影して合鍵を作っていたといいます。
被害に遭った女性たちは、鍵を盗まれたわけではありません。少しの間目を離したすきに写真を撮られただけで、合鍵を作られてしまったのです。
部屋にあった「メモ」から合鍵を作られたケースも
東京でも、似た手口の事件の裁判が開かれています。オンラインゲームで知り合った女性の部屋に100回以上侵入したとされる男は、最初は鍵のかかっていないベランダから入り、部屋の中で鍵の番号が書かれたメモを見つけて合鍵を作っていました。その後は、その合鍵を使って侵入を繰り返していたと報じられています。
合鍵で入られると、ドアや窓に壊された跡が残りません。そのため、住んでいる人がしばらく気づかないことも少なくありません。
鍵の番号は「家の暗証番号」のようなもの
多くの鍵には、メーカー名と「鍵番号」が刻印されています。この番号は本来、持ち主が合鍵を注文するためのものです。ところが、メーカーと番号がわかれば、鍵の実物がなくても合鍵を注文できてしまう場合があります。
防犯の専門家によると、お店で合鍵を作るときは身分証の提示を求められることがある一方、ネットの業者の多くは求めていないそうです。つまり鍵の番号は、家の暗証番号と同じくらい大切な情報なのです。
実際、警察庁の統計(令和6年)では、4階建て以上のマンションへの侵入のうち、合鍵による侵入が24.9%を占め、鍵の閉め忘れに次いで多くなっています。
鍵の番号が知られてしまう場面
鍵の番号は、思わぬところから知られてしまいます。
- 職場の机やロッカーに鍵を置いたまま席を外す
- 飲食店やお店の荷物置き場に、鍵の入ったバッグを置いておく
- SNSに載せた写真に、鍵が写り込んでいる
- 知らない人に「点検のため鍵を見せてください」と言われて見せてしまう
- 鍵番号を書いたメモや、購入時のカードを部屋に置きっぱなしにしている
今日からできる対策
- 鍵は職場の机や共用の場所に置きっぱなしにしない
- 鍵の写真を撮らない、SNSに載せない
- キーカバーやキーキャップを付けて番号を隠す
- 鍵番号のメモやカードは、人目につかない場所に保管する
- 合鍵は、鍵の実物を持って信頼できるお店で作る
「もしかして」と思ったら鍵の交換を
一度合鍵を作られてしまうと、見た目では気づけません。「鍵を人に預けたことがある」「番号を見られたかもしれない」と少しでも不安があるなら、鍵(シリンダー)の交換がいちばん確実です。交換すれば、作られてしまった合鍵は使えなくなります。
また、メーカーによっては、合鍵を注文する際に専用カードの番号や本人確認が必要な鍵もあります。勝手に合鍵を作られる心配を減らしたい方は、交換の際にお気軽にご相談ください。
*東京都では、区市町村を通じて、防犯性の高い鍵への交換や補助錠の取り付けなどに補助が出る場合があります(最大3万円)。補助額や条件は区・市ごとに異なり、予算に達し次第終了するため、早めの確認がおすすめです。
詳しくはこちら:https://starkeylock.com/hojokin/
よくある質問
Q1. 鍵番号はどこに書いてありますか?
鍵の持ち手の部分などに、アルファベットや数字で刻印されていることが多いです。一度ご自分の鍵を確認してみてください。
Q2. 合鍵を作られたかどうか、確かめる方法はありますか?
残念ながら、見た目で判断するのは難しいです。心当たりがある場合は、鍵の交換をおすすめします。
Q3. 賃貸でも鍵を交換できますか?
まずは管理会社や大家さんにご相談ください。許可が出れば、スターキーロックで交換を承ります。





